株式会社ゼンショーホールディングスとカゴメ株式会社は、外食においての野菜摂取を促す方法を検証するため、ファミリーレストラン「ココス」店舗で実証研究を実施。2023年11月の1カ月にわたる実証研究の結果、顧客の行動変容を後押しする「ナッジ※」を活用した掲示物と野菜摂取量推定機「ベジチェックⓇ」を活用した店舗では、休日の推奨野菜メニュー注文率の増加が認められたと第71回日本栄養改善学会学術総会にて発表した。※ナッジ:個人の選択の自由を制限することなく、小さな介入によって行動を良い方向へ誘導する手法【実証研究 概要】実施の背景外食の利用頻度が高い方ほど、野菜の摂取量が少ないとの報告。一方で、現在飲食店では様々な野菜メニューが提供されていることから、外食で十分な野菜摂取が難しいことには、消費者の意識や行動による要因もあると考える。ゼンショーとカゴメは、ベジチェックⓇやナッジを活用することで、ココスでおすすめする野菜メニューの注文を促進できるかを検証した。なお、ナッジの掲示物や実証研究の計画は、行動経済学が専門分野である竹林正樹先生(青森大学、青森県立保健大学)が監修している。方法首都圏の立地などの条件が類似するココスの店舗から、ベジチェックⓇを設置する店舗(以下 VC店舗)3店舗、ベジチェックⓇに加えナッジ掲示物を設置する店舗(以下 ナッジ店舗)3店舗、それぞれの比較対照の基準となる店舗6店舗(以下 対照店舗)を選定し実証研究を実施。ベジチェックⓇはいずれの店舗でも店舗入口付近に設置。ナッジ掲示物については ①ベジチェックⓇの位置を示す床面ステッカー ②ベジチェックⓇの設置を告知し、測定を促す漫画を掲載した卓上メニュー ③ベジチェックⓇの測定結果に応じた推奨野菜メニューを記載したポスターの3点を設置。30日間、ベジチェックⓇおよびナッジ掲示物を設置し、ベジチェックⓇ測定率や推奨野菜メニュー注文率の測定、野菜摂取に関する意識についての出口調査を実施した。結果ベジチェックⓇ測定率は、VC店舗、ナッジ店舗ともに平日約20%、休日約29%と、平日よりも休日の方が高った(図1)。推奨野菜メニューの注文率は、休日において対照店舗よりもナッジ店舗で有意に高くなった(図2)。出口調査による野菜摂取の意識調査の結果、ベジチェックⓇ測定率は、小学生以下の顧客が最も高く、そのグループが測定したタイミングは注文前と食事後がおよそ半々だった。また、ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向については、ナッジ店舗、VC店舗ともに野菜摂取を「すぐに実行したい」、「今回の食事で実行した」と回答した人が合計60%以上であり、休日では「今回の食事で実行した」と回答した人が約20%となった(図3)。■図1~3図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図1 ベジチェック測定率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図2 推奨野菜メニューの注文率図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向図3 ベジチェックⓇ測定後の野菜摂取意向■ベジチェック®についてベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®ベジチェック®自身の推定野菜摂取量が約30秒でわかる機器。センサーに手のひらを当てるだけで結果が分かる。測定の簡便さが特徴で、他のサービスと組み合わせることで、より行動変容を促すことが期待できるという。