株式会社シンクロ・フード(本社所在地/東京都渋谷区、代表取締役/大久保俊)は、同社が運営する「飲食店ドットコム」の会員である飲食店経営者・運営者300人を対象に、キャッシュレス決済の利用実態とリスク対策に関する調査を実施した。調査では、キャッシュレス決済を導入する飲食店の半数が決済代行会社・サービスを1社のみ利用している一方で、決済代行会社の経営破綻を受け、契約先の見直しやリスク分散の必要性を感じる店舗が増えていることが明らかになった。キャッシュレス決済は96%が導入、半数は1社のみ契約調査によると、回答した飲食店の96.0%がキャッシュレス決済を導入しており、そのうち50.0%は決済代行会社・サービスを1社のみ契約していることが分かった。2社と契約している店舗は27.8%、3社以上は18.1%となり、多くの店舗が単一事業者に依存している実態が浮かび上がった。また、決済代行会社を乗り換えた経験がある店舗は46.5%だった。乗り換え理由として最も多かったのは「決済手数料の高さ」(66.2%)で、「入金サイクルの遅さ」「端末の使い勝手や故障の多さ」が続いた。これまでの選定基準は、コストや利便性が中心だったことがうかがえる。倒産リスクへの備えは限定的2026年7月に報じられた決済代行会社の経営破綻については、97.3%が認知していた。一方で、決済代行会社の倒産やトラブルによる運営リスクを「これまで全く意識したことがなかった」と回答した店舗は60.3%に達した。さらに、複数社契約など何らかの対策を実施していた店舗は12.0%にとどまり、多くの飲食店ではリスクへの備えが十分ではなかったことが分かった。契約先選びは「信頼性」を重視する流れに今回の出来事を受け、64.7%の店舗が決済代行会社や決済手法の見直し、リスク分散の必要性を感じていると回答した。今後、決済代行会社を選ぶ際に重視したい項目では、「決済手数料の安さ」が73.0%で最多となった一方、「運営会社の経営基盤・信頼性」も65.0%と高い割合を占めた。これまで重視されてきた価格や利便性に加え、事業継続性や企業の信頼性が新たな判断基準になりつつあることが示された。リスク分散や補償制度を求める声も自由回答では、「決済代行会社が倒産するとは考えたことがなかった」「手数料だけで選ぶ時代ではなくなった」といった声のほか、「複数契約によるリスク分散を検討したいが、端末やオペレーションの負担が課題」「行政によるセーフティーネットや補償制度の整備が必要」といった意見も寄せられた。今回の調査結果は、キャッシュレス決済が飲食店に広く浸透する一方で、決済インフラの安定性や事業継続リスクへの関心が高まっていることを示している。今後は、決済サービスを選ぶ際に手数料や機能だけでなく、運営会社の信頼性やリスク管理の観点も重要な評価基準となりそうだ。