株式会社トレタは、2024年12月の忘年会予約動向について、提携店舗から抽出した約3,000店舗の予約データを分析を実施。その結果、予約組数は69,438組(2019年比124.3%)と大幅に増加し、総客数も574,972人(同99.5%)とコロナ禍前の水準まで回復していることが判明。一方で、1-2人予約が2019年比155.6%と大きく増加する一方、10人以上の大人数予約は同88.7%に留まるなど、予約形態に明確な変化が見られた。本調査結果は、アフターコロナにおける消費者の外食行動の変化を定量的に示すものとなった。■要約12月の予約組数は69,438組(2019年比124.3%)と大幅に増加総客数は574,972人(同99.5%)とコロナ前水準まで回復1-2人予約が2019年比155.6%と大きく伸長、少人数化が顕著に10人以上の大人数予約は2019年比88.7%と回復途上■背景新型コロナウイルス感染症の影響により大きく変化した外食需要は、足元で回復基調にあるものの、予約形態には構造的な変化が見られた。当社は、この変化を定量的に把握するため、トレタの予約管理システムのデータを分析した。■主要データの可視化■ 主な分析結果1.全体動向予約組数:69,438組(2019年比124.3%)総客数:574,972人(同99.5%)平均組人数:8.3人(2019年は10.3人)2.組人数帯別の特徴1-2人予約:24,464組(2019年比155.6%)3-4人予約:15,575組(同149.0%)10人以上予約:15,532組(同88.7%)■今後の展望と構造変化1.予約形態の構造的変化<コロナ禍を契機とした変化の推察>今回の調査結果からは、以下のような構造的な変化が明らかになった。予約形態の変化1-2人での予約が2019年比155.6%と大きく増加する一方、10人以上の大人数予約は同88.7%に留まる3-4人での予約も2019年比149.0%と増加傾向平均組人数は2019年の10.3人から2024年は8.3人へと縮小ディナー・レイトディナー帯(17-23時)の予約組数は2019年比124.3%と増加このような変化の背景には、リモートワークの浸透やオンラインツールの活用拡大など、コミュニケーションや働き方における構造的な変化があるものと推察される。<データで見る構造変化>少人数化の進展:1-2人予約が2019年比155.6%と大幅増加大規模宴会の減少:10人以上予約は2019年比88.7%に留まる平均組人数の縮小:2019年の10.3人から2024年は8.3人へ2.外食産業への示唆これらの変化は一時的なものではなく、以下の要因により構造的な変化として定着する可能性が高いと考えられる。働き方改革の更なる浸透コミュニケーション手段の多様化若年層の価値観・行動様式の変化3.今後の展望本調査結果を踏まえ、外食産業において以下のような対応の検討が考えられる。① 座席構成の検討予約人数の変化に応じた効率的な座席配置の見直しさまざまな人数に対応可能な柔軟な空間設計② 予約受付体制の整備多様化する予約形態への柔軟な対応予約時間帯の需要動向の把握③ サービス提供体制の適応さまざまな利用シーンに応じた提供体制の検討予約規模の変化に対応したオペレーションの効率化なお、これらはあくまでも一つの可能性であり、各店舗の立地や客層、業態などに応じて、個別の検討が必要となる。■ 調査概要調査対象:トレタの提携店舗からランダムに抽出した約3,000店舗 (2019年1月1日時点で登録がある一般飲食店)集計対象:12月のディナー・レイトディナー帯(17-23時台)の予約集計時点:各年11月11日時点