株式会社ミツモア(本社所在地/東京都中央区、代表取締役/石川彩子)が運営するオンライン比較サービス「ミツモア」において、大手クレジットカード決済代行会社の破綻を受け、飲食店からキャッシュレス決済端末の依頼が急増した。報道翌日の2026年7月7日には、飲食店からの依頼が通常水準の約8倍に達した。決済手段を失った事業者が代替サービスを急いで探すなか、売上の「翌日入金」を求める飲食店は報道前の37%から23%に減少。一方、「希望しない」と回答した割合は20%から34%に増加した。飲食店の決済端末依頼が報道翌日に急増「ミツモア」に寄せられたキャッシュレス決済端末関連の依頼は、報道が出た2026年7月6日から増加し、翌7月7日にピークを迎えた。飲食店からの依頼は、通常水準(2026年6月から7月上旬)の約8倍に達した。その後は高水準を維持しながら減少している。前年同時期は平常と同水準で推移していたことから、今回の動きは季節要因ではなく、決済代行会社の破綻を契機としたものとみられる。「ミツモア」に寄せられた依頼では、年商1,000万円台以下の個人経営・小規模店舗が中心となった。「早く入金」よりも「まずカードを使える状態に」今回の調査で特徴的だったのが、飲食店の決済に対する優先順位の変化だ。売上の翌日入金を「希望する」と回答した飲食店は、報道前の37%から23%に減少した。一方、「希望しない」と回答した割合は20%から34%に増加した。同社は、通常は月1回が一般的なカード売上の入金を前倒しする「早期入金」を強みとしていたとされる。しかし、代替サービスを探す飲食店が求めたのは、入金の速さよりも「カード決済を再び使えるようにすること」だったと考えられる。売上の早期入金は、一部の主要なキャッシュレス決済サービスで追加料金なく利用できる例もある。こうした環境を背景に、入金の速さよりも決済手段の安定性を重視する意識が働いた可能性がある。求める機能はクレジットカードに集中決済端末に求める機能にも変化がみられた。飲食店では、報道前まで一定の希望があったQRコード決済や電子マネー、タッチ決済(NFC)の選択が大きく減少。一方、クレジットカード決済を必須とする回答は約99%と高い水準を維持した。決済端末に求める機能数も、平均3.6から2.2へ減少した。新規開店などのケースでは、複数の決済手段をまとめて導入する傾向がある一方、今回動いた事業者は「まずクレジットカードを使える状態に戻す」ことを優先したとみられる。「まず復旧」への動きは他業種にも「翌日入金を希望しない」と回答した割合は、飲食店だけでなく、美容・サロン、小売・卸売でも報道前後で上昇した。飲食では14ポイント、美容・サロンでは13ポイント、小売・卸売では21ポイント増加しており、業種を横断して同じ方向の変化がみられたという。ミツモアは、今回の調査結果について、事業者が「早く入金されること」よりも「決済を再び使えること」を優先したと分析している。国内ではキャッシュレス決済の利用が拡大しており、経済産業省によると2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%。そのうちクレジットカードが決済額の約8割を占める。飲食店にとってカード決済を扱えないことは、売上に直結する問題となる。決済サービスの選定においては、入金サイクルや手数料だけでなく、決済手段の安定性やサポート体制などを含めた総合的な比較が求められそうだ。